Gaseous nitric oxide failed to inhibit the replication cycle of SARS-CoV-2 in vitro
Nitric oxide (NO) has been shown to have antimicrobial activity in vitro and in some in vivo models, while the virucidal activity of NO remains elusive. Some studies using NO donors have suggested that NO could be a potential candidate to treat SARS-CoV…
- Rousseaud, A., Prot, M., Loriere, E. S., Katz, I., Ramirez-Gil, J. F., & Farjot, G. (2023). Gaseous nitric oxide failed to inhibit the replication cycle of SARS-CoV-2 in vitro. Nitric Oxide, 132, 27–33. https://doi.org/10.1016/j.niox.2023.01.004
一酸化窒素(NO)は、in vitroおよびいくつかのin vivoモデルにおいて抗菌活性を有することが示されているが、NOの殺ウイルス活性についてはまだ解明されていない。NOドナーを用いたいくつかの研究では、NOがSARS-CoV感染を治療する候補となりうることが示唆されている。Covid-19のパンデミックは、NOガスがSars-CoV-2の複製サイクルに影響を与えるかもしれないという仮説を提起し、COVID-19を治療する候補療法として考慮されるかもしれない。我々の知る限り、SARS-CoV-2に対するガス状NOの殺ウイルス効果を示すin vitro前臨床研究はない。
本研究の目的は、気体状NOがin vitroでSARS-CoV-2の複製サイクルに影響を与えるかどうかを調べることである。この目的のため、SARS-CoV-2感染上皮細胞(VeroE6)および肺細胞(A549-hACE2)を、細菌に対して効率的であることが知られているさまざまな濃度の気体状NOで繰り返し処理した。その結果、SARS-CoV-2感染細胞を高濃度(160ppm、6時間)のNOガスに曝露しても、in vitroでのウイルスの複製サイクルに影響を与えないことが示された。
我々は、NOガスがSARS-COV-2に対してin vitroで抗ウイルス作用を示さないことをここに報告する。したがって、COVID-19患者を直接抗ウイルス目的で治療するために臨床現場でNOガスを使用する根拠はない。