COVID-19とGERDに関連性はあるのか?

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COVID-19と胃食道逆流病(GERD)との関係についての調査はまだ行われていないが、一部の人々はCOVID-19感染の間またはその後にGERDの症状が発生したと報告している。GERDは胃酸が食道に逆流し、頻繁な胸焼け、逆流、または痛みを引き起こす病気である。

GERDがCOVID-19のリスクを高める可能性もある。2022年の研究では、遺伝的に酸逆流を発症しやすい人々がCOVID-19により易感染性であることが示唆されている。酸逆流を抑える薬を服用している人々は、COVID-19に陽性である可能性が高くなることも指摘されている。

また、コロナ後遺症(long COVID)とGERDの関連性も見られる。コロナ後遺症とは、COVID-19の治癒後も続く一連の症状を指す。その一部には、心臓焼けを含む消化器系の症状がある。2021年の調査では、COVID-19から6ヶ月後に消化器系症状を報告した人の約3割が胸焼けを経験していた。

心理的ストレスも消化器系の影響を及ぼす可能性があり、コロナ後遺症の重症度はストレス、不安、抑うつ症、PTSDを引き起こすことがある。また、GERD患者では不安や抑うつがより一般的で、これらの精神的健康状態がGERDの発症に影響を及ぼす可能性がある。

なお、一部の人々はCOVID-19ワクチン接種後にGERD様の症状を発生すると報告しているが、ワクチンが直接胸焼けを引き起こすかどうかは医師でも確認できていない。COVID-19ワクチンが長期的なGERDを引き起こす証拠は存在しない。

持続する心臓焼けや他のGERD症状については、医師が患者の症状と医療歴を調査し、診断を確定する。症状が続く場合、医師はH2ブロッカーPPIなどの胃酸を減らす薬を処方することがある。また、GERDが重症で他の治療が効果を示さない場合、手術を提案することもある。

コロナ後遺症とGERDの症状が改善しない場合は、医師に相談するべきである。特に、胸の痛みや不快感、飲食物の嚥下困難、持続的な嘔吐や吐き気、説明できない体重減少、黒い便や嘔吐物(消化管出血の可能性)などの症状が出た場合、直ちに医療機関に連絡するべきだ。