スペインの大学におけるCOVID-19と優れた学業成績との関連性

  • Amer, F., López, T., Gil-Conesa, M., Carlos, S., Ariño, A. H., Carmona-Torre, F., Martínez-González, M. A., & Fernandez-Montero, A. (2023). Association between COVID-19 and outstanding academic performance at a Spanish university. Archives of Public Health, 81(1), 213. https://doi.org/10.1186/s13690-023-01225-w

背景
SARS-CoV-2は、2019年12月に確認されたCOVID-19の原因ウイルスであり、有病率1~35%の急性脳血管障害を含む頭痛、倦怠感、筋痛、集中困難などの神経・筋骨格系症状が持続する急性感染性呼吸器疾患である。本研究の目的は、2020-2021年度に100%対面授業を実施した大学において、学部生におけるCOVID-19が知的能力や成績の指標として学業成績に及ぼす影響を評価することである。

調査方法
ナバラ大学の前向きコホート研究において、合計7,039名の学部学生を分析した。社会人口統計学的および行動学的質問を含む質問票が送付された。SARS-CoV-2感染の診断のためにPCRを学年を通して実施し、学生の学業成績は教育センターから提供され、関連性を評価するために調整済み記述モデルおよび多変量モデルを実施した。

結果
合計658名(9.3%)がCOVID-19と診断され、そのうち4.0%近くが優秀な成績を修めたが、未感染の学生は7.3%であった。SARS-CoV-2感染は、成績優秀者の有意な減少と関連していた(OR = 0.57;95%CI:0.38-0.86)。

結論
COVID-19に感染していると、学部学生の学業成績は低下した。したがって、若年層であっても感染予防が必要である。