オミクロンに対するCOVID-19ワクチンの有効性が時間の経過とともに急速に低下することを示す研究結果

www.news-medical.net

JAMA Network Openに掲載された最近の研究で、研究者らは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARSCoV-2)変種、オミクロンまたはデルタによる実験室確定感染、および症候性疾患に対する時変、集団レベルのコロナウイルス疾患2019(COVID-19)ワクチン効果(VE)推定値を報告した40件の公開研究の二次データを用いて体系的レビューおよびメタ分析を行った。

この二次データ解析の主要な結果は、2つのSARSCoV-2亜種、すなわちオミクロンとデルタを考慮したすべての調査研究において比較可能性を高めるために、最後のワクチン投与を受けてからのVE変動を予測することだった。さらに、研究者は、VEの半減期とワクチンによる免疫防御の減衰率を評価した。

この研究では、COVID-19のブースターショットにより、症候性疾患に対する免疫防御力がCOVID-19の一次接種シリーズと同等のレベルまで回復することが示された。しかし、オミクロン感染や症候性疾患に対しては、同様に急速に衰えることもわかった。これらの推定は、年齢、ワクチン接種レベル、ワクチンの種類に基づいて人々の感受性を評価し、将来、より的を絞ったワクチン接種プログラムを設計するのに役立つと考えられる。

  • Evaluation of Waning of SARSCoV-2 Vaccine–Induced Immunity: A Systematic Review and Meta-analysis, Francesco Menegale, Mattia Manica, Agnese Zardini, Giorgio Guzzetta, Valentina Marziano, Valeria d’Andrea, Filippo Trentini, Marco Ajelli, Piero Poletti, Stefano Merler, JAMA Netw Open. 2023;6(5):e2310650. DOI: 10.1001/jamanetworkopen.2023.10650, https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2804451