SARS-CoV-2感染後、認知・記憶障害はどのくらい持続するのか?

この観察研究の主な仮説は、COVID-19後の認知障害が病気の重症度と持続期間に関して測定可能であり、スケーラブルであることであった。英国のリアルタイム・コミュニティ伝送評価(REACT)コホートからのデータを使用してこれらの仮説が検証された。8つの課題を通じて、全体的な認知スコアが推定された。研究対象者はSARS-CoV-2テスト陽性者または症状が少なくとも12週間持続している者であった。

研究の結果、COVID-19と長期的に測定可能な認知障害は関連していることが示された。重篤な認知障害がある患者は認知評価を受ける意思や能力がない可能性があるという点が、研究の限界である。また、被験者自身による主観的報告に依存することや、データの観察的性質により、いくつかの偏りが残る可能性がある。しかし、傾向スコアマッチング法を用いてこのバイアスを軽減する試みが行われた。