アメリカ合衆国で行われた調査報告によると、オハイオ州は新型コロナウイルス (COVID-19) 後遺症 (ロングCOVID-19) の罹患率が全米で6番目に高いことが明らかになった。
このデータは、2023年11月に公表されたアメリカ合衆国国勢調査局のパルス調査から得られたもので、医療保険業界と関係のある情報サイト「HelpAdvisor.com」が分析を行った。
調査報告では、ロングCOVID-19 により特に影響を受けた州が明らかになり、オハイオ州では過去に COVID-19 に感染した住民の 30% がロングCOVID-19 を発症しており、全米で6番目に高い罹患率となっている。
全米で最もロングCOVID-19 罹患率が高いのはオクラホマ州であり、以下モンタナ州、アラバマ州、アーカンソー州、ノースダコタ州が続く。
一方、ハワイ州、カリフォルニア州、ワシントン州、バーモント州、ワシントンD.C.は、ロングCOVID-19 罹患率が最も低い州となっている。
オハイオ州では、COVID-19 に感染したことのある回答者 140 万人中、30% (140 万人) が 3ヶ月以上にわたって症状が続くロングCOVID-19 を発症したと報告している。
調査報告によると、アメリカ全体では、陽性判定または診断を受けた COVID-19 患者数の 24.4% が、3ヶ月以上にわたって持続する症状を経験している。
なぜ一部の人々が当初の感染期間を超えても COVID-19 の症状を経験するのか、現時点では明らかになっていない。いくつかの仮説としては、ウイルス粒子が体内に残留して再活性化することがある、免疫系が過剰反応を起こして臓器や組織を損傷する炎症を引き起こす、SARS-CoV-2 感染に対する身体の自己攻撃が原因である、などが考えられている。
ブルッキングス研究所による 2022 年の研究では、ロングCOVID-19 が最大で 400 万人の労働人口を失わせる要因となっており、労働力不足の約 15% を占めている可能性があると報告されている。
ロングCOVID-19 の経済的総コストは、最大で 3.7 兆ドル (2019 年アメリカ合衆国国内総生産の 17%) に上ると推定されている。